Crew’s Journal Vol.3
2025.11.05
未分類
こんにちは!
第3回目はマーチャンダイザーの日比野が担当します。
宜しくお願いします!
今回は私が好きなフェルトハットのお話しをしたいと思います。
arthの秋冬コレクションで、やっぱり拘ってしまうのが、上質なフェルトハットたち。
私は毎年、自分らしいインスピレーション源と向き合っています。
それが、個人的に長年大切にしているボルサリーノ(Borsalino)のアーカイブコレクションです。

arthのコレクションをスタートする際、古い名品の数々を手に取り、目で見て、インスピレーションを受ける事は、個人的に一番ワクワクする、大切な時間です。
真似をするのではなく、素材感、リボンの配色、ディテールのバランス、当時の職人さんの美意識を徹底的に研究して、「今の時代にarthが表現すべき形ってなんだろう?」「現代のスタイルにフィットする洗練されたハットとは?」と、一つひとつ問いを重ねてデザインに落とし込んでいきます。



ここで一つ、私自身が「すごいな」と唸ったアーカイブのディテールをご紹介させてください。
それは、とあるヴィンテージのボルサリーノで見つけた「ブリム端の折りベリ(巻いたつば)の処理」です。普通はミシンでステッチをかけるか、切りっぱなしに処理するのですが、そのハットはフェルトの縮絨(ギュッと固める加工)だけで美しく処理されていました。

これは、類を見ない緻密な手仕事と高度な素材理解がなければ実現できない技術で、現代の量産品ではまず見ることができません。もしかしたらあるのか?
機能的には特に変わらないんですが、「一見気づかない細部にこそ、手間を惜しまない美学がある」ということを痛感しました。生産性が重視される今、失われつつある技術ですが、可能であれば、いつかarthでこの技術を再現してみたいなと思います。
クラシックな要素に敬意を払いながら、「arthらしい」シャープなシルエットや、現代的なカラーリング、品を感じるトリミングに快適な被り心地を追求すること。
何よりコテコテのメンズにならずに中性的でいる事を重要視しています。
これが、私たちが秋冬のフェルトハットに込める、過去と未来をつなぐものづくりの思いです。
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アーカイブの美意識を纏った、今季のおすすめフェルトハット
私のアーカイブ愛と、arth独自の解釈が一つになった商品の中から、特におすすめしたい3点をご紹介します!
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1. arth Beaver Long Brim Fedora
「品格」を追求した、arthの最高峰ハットです。本体には、フェルトハットの中でも特に格の高いビーバーの毛を100%を使用。arthが特別にオーダーした材料で、驚くほど滑らかで極上の光沢を放っています。シャープなクラウンとロングブリムは、名品のシルエットを現代にアップデートしたもの。
この完成度の高さは、フェルト好きな私自身も納得の逸品です。
過剰に着飾るより、最高品質なフェルトハットを、カジュアルに着崩すことも可能になる様に、未染色の帽体も別注にてご用意しています。

素材:本体:毛(ビーバー)100%
特徴:品格漂う極上のビーバーハット。シャープなクラウンが特徴。
>>arth Beaver Long Brim Fedora
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2. & 3. arth Ante Long Brim Fedora
毛足を短く刈り込み、滑らかな手触りに加工した高級素材のアンテロープ(ラビットファー)帽体を使ったロングブリムハットです。
毎年アップデートを重ねる定番ですが、特におしゃれのポイントになるのが、リボンに施された「ひとクセある配色」。落ち着いたトーンながら、モダンな遊び心をプラスすることで、ヴィンテージのディテールに新たな命を吹き込んでいます。
ラビットファー特有の軽さと柔らかな被り心地も最高で、上質な素材感がいつものスタイルをグッと格上げしてくれます。


素材:本体:毛(兎)100%
特徴:最高級ラビットファーをアンテロープ仕上げ。リボンにイタリアの老舗メーカーのものを使用し、落ち着いたカラーながらひとくせある配色がポイント。
>>arth Ante Long Brim Fedora / NAVY
>>arth Ante Long Brim Fedora / DK GRAY
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私にとって帽子は、ただのアイテムではなく、個人のスタイルや生き様を表現する「アート」そのものです。
私たちが過去の名品から学び、そして現代の解釈を加えることで生まれたarthのフェルトハットを、ぜひこの秋冬の相棒にしてみてください。